「毎月の返済額が増えてしまうと大変ですよね...」に騙されるな
「毎月返済しなくて良い融資をご用意致しました」
あなたは銀行からこう言われたらどう思いますか?
「借りっぱなしで良いのか、それは助かるね!」
こう思った方、ご注意下さい。
長い歴史の中で得た、借り手にとって不利な条件を、いかにして有利で親切な条件と感じさせるための銀行の知恵なのでしょう。
ここのところ2件ばかり、こんな案件が続いたので、今回はこれを書いてみたいと思います。
銀行の立場に立ってみると、短期よりも長期融資の方がリスクが高くなります。
融資期間が長期にわたる場合、会社の状況が変わってしまって返済してもらえない可能性があるからです。
逆に企業の立場からすると、長期よりも短期融資の方がリスクが高くなります。
短期で返しても、次にまた借りられるかは保証されていないからです。
なので、企業の立場からすれば、融資は「長期資金」で申し込むのが基本です。
「期限の利益」という権利で、毎月約定を守って返済している場合には、銀行は融資の返済期限の前には返済を求めることができないことになっています。
なので、「長期資金」で融資を受けることで、企業の資金繰りは安定します。
銀行サイドも低リスクの企業には長期で資金提供することを基本に考えています。
しかし、「リスクが高い」と見られると短期の資金を勧めてきます。
- 「賞与資金」
- 「納税資金」
- 「季節資金」
という資金使途で、「手形貸付」の形をとります。
3ヶ月から6ヶ月のスパンで書き換えるのが普通です。
銀行としても長期資金の方が、企業に安心してもらえることを知っています。
ですから、何も言わずに融資の打診をした場合、(担当者レベルでは)まずは長期資金を想定します。
しかし、融資係または支店長あるいは本部から、「この企業はリスクが高いから長期での融資は無理」 と、いわれてしまった場合には、企業に短期資金を勧めざるを得ません。
そんな時に担当者が発する言葉がタイトルのセリフです。
- 銀行:長期資金で申し込まれていますが、今の借入の返済とあわせると、毎月の返済額が増えてしまって大変ではありませんか?
- 社長:確かにそうですね。
- 銀行:毎月返済しなくても良い融資の形があるのですがどうでしょうか?
- 社長:本当ですか!? ありがとうございます!
大体こんなやり取りになります。
確かに毎月の返済はなくなりますが、3ヶ月または6ヶ月ことに、「貸してもらえるか」「貸してもらえないか」の判断を銀行に仰ぐことになってしまいます。
銀行にしてみれば、これ以上リスクが高くなるようであれば、「もう次は貸せません」と言って回収したっきり貸さなければ回収をはかれます。
銀行の取引経験が少ない中小企業の場合、このように不利に変更をされても、その時は気がつかず、後からその事実に気がついてアタフタすることになります。
確かに、支店長が変わるまでは、きちんと3ヶ月後に折り返しの融資をしてくれるかもしれません。
危ないのは、支店長が交代した時です。
次の支店長が同じようにあなたの会社を見てくれる保証はありません。
ちなみに、そういわれてしまった場合、「借り手側である企業のリスクが上がるから、やはり長期でご検討頂けませんでしょうか?」と、言ってもほとんどひっくり返ることはありません。
そもそも、この不利な条件提示は上からの指示です。
担当レベルの発案ではありません。
ですから、「では上役に相談してみます」と、持ち帰りはすれどもそれはポーズであることが多いのです。
企業側ではどうしようもありません。
しかし少なくとも、「有利な条件で借りられたぞ!」とぬか喜びをしないことが大切です。
最後に「この状況を打破したい場合」の解決策は一つだけあります。
その方法については...
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