13.銀行借入と日本公庫借入の違いは?
もっとも大きな違いは「保証協会の保証を必要とするか否か」です。
銀行は基本的に中小企業向け融資には、保証協会の保証を求めてきます。したがって、融資の審査も銀行と保証協会の二者が行います(ただ、実際は保証協会がOKを出したものを銀行がNOとすることは稀)。
そして、保証協会に保証料を支払って保証してもらいます。
日本公庫(国民生活事業)を利用して借入する場合
日本公庫の場合は、保証協会の保証を求められることはありません。審査は日本公庫単独ということになります。
したがって、融資実行までのスピードが速いのが日本公庫の特徴です。
日本公庫の場合は保証料を取られませんが、「無担保・無保証(保証協会の保証と同じ条件)」の場合には利率が上がるので、保証協会付融資(制度融資)で保証料を支払うのとそれほど金利面での差はありません。
業績が悪化するとどうなるのか?
次にあげられる特徴が、業績不振時の対応です。
銀行は業績が悪くなると、例えそれまで返済が滞ることがなかったとしても、すぐに融資判断が厳しくなりますが、日本公庫の場合は、(厳しくなりこそすれ)過去の返済実績をかなり考慮してくれます。
ですので、金利が多少高かろうとも、必ず取引銀行の一つに入れておいて頂きたいと思います。
また、細かなところでいうと、銀行は借り換えを除いて期日前一括弁済を嫌がりますが、日本公庫は期日前一括弁済をあまり嫌がりません。
むしろ、「評価できる」とさえ言われることがあります。民間と政府系の差をまざまざと感じさせられる点です。
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