「数字に弱い経営者は銀行から信頼されない」のウソ
「数字に弱い経営者は銀行から信頼されない」とか、 「決算内容を自分で銀行員に説明できないと数字に弱い経営者と思われる」 などとよく言われます。
元銀行員が書いた銀行対策本にもよくそう書いてありますし、もしかすると会計事務所からもそう指導されているのではないでしょうか?
自分がお金を貸す側になる想像をしてみて下さい。
確かに、自分の財布の中身も把握でない、放漫経営をする経営者にお金を貸そうとは思えないでしょう。
しかし、よく考えてみて下さい。
数字の強さなんて測る指標などあるわけないのですから、
「数字に強い経営者」はイメージに過ぎないのです。
つまり、あくまでも相手がどう捉えるかの問題です。
最低限「数字に弱いという印象」さえ与えなければ良いのです。
ではどうすれば良いのか!
↓↓
決算書を「一部分だけ詳しく説明できる」ようになりましょう。
その為にはまず決算書の1ページ目の「貸借対照表」。
これは把握するのが難しいので切り捨てましょう。
そして、2ページ目の先頭の「売上高」です。
まずはこれだけ説明できるようになりましょう。
売上高の何を説明するのか?
- (1) 売上高の得意先別の前期比較とその増減要因の説明
- (2) (1)に基づいて、今期これらの得意先に対する売上がどうなるかの予想
これだけで良いのです。
これを説明できるようにする為の準備は簡単です。
会計ソフトの売上高という勘定科目に「得意先別の補助科目」を設定しましょう。
そうすると、前年と当期の得意先別の比較が簡単にできるようになります。
わざわざ他に集計する必要はありません。
売上の増えた減ったは経営者であれば誰でも説明できるでしょうから、これで(1)はクリアです。
(2)は(1)の延長線上で、何となくのフィーリングで話して頂いて問題ありません。
未来の事ですから、誰も分かりません。
しかし、銀行はこういう将来情報を喜びます。
売上高の説明ができるようになって余裕が出たら、次は仕入・外注費、人件費の順に、(1)(2)を説明できるようになりましょう。
どちらも社長自身が陣頭指揮をとっている部分でしょうから説明しやすいと思います。
最後に、諦めた決算書の他の項目の説明はどうすれば良いのか?
経理担当者か会計事務所に説明を任せましょう。
↓
「他の細かい部分は担当から説明させますね」
この一言で良いのです。
いや、この一言こそが大切です。
これで「大枠で掴んで方向性を正しく判断する優れた経営者」が、初めて完成するのです。
経理担当者が頼りない、または、会計事務所が説明してくれない。
もし、そんなことがあるようでしたら、銀行借入ドットコムにお越頂ければと思います。